こんばんは。
行動経済学に損失回避性というのがあります。
前にもどこかで書いたとは思うのですが、”人は得をするより損をすることを嫌う”というものです。
2万円当たるかもしれない1万円のくじはやらない。1万円もらえるよりも1万円損する方が嫌だということです。
人は何かを決定し、行動するときに”自分には合わなかったら嫌だな”とか”自分の好きな味ではなかったら嫌だな”とか”せっかく買ったけど使いこなせなかったらどうしよう”とかそういう気持ちが生まれると行動しなくなるということです。
気持ちはわかりますし、この現象自体も理解できます。
でも、じゃぁそれを利用するというか実践レベルでこの知識をどう活用するのかとなると結構難しいですよね。
例えば、食べ物を売る場合なんかは、この不安を払拭させてあげるのが試食とか試飲とかだと思いますし、通販などで購入したものの質やサイズが違うなどの不安を払拭するのが”返品可能”とかのシステムですよね。
何かを売ったり買ったりはある程度このような仕組みで和らげることができるのはわかります。
とは言いながらも日常生活では売ったり買ったり以外にも何かを決定して、決断して行動しなくてはならないことがたくさんあると思うのです。
その度に、恐らく心の奥底で失敗したくない、損したらどうしようって気持ちが働いていると思います。
ここで上で書いた行動経済学上の損失回避性を知識として理解している場合、その損失回避性を回避させる(おかしな書き方ですが)にはどうしたらいいんでしょうかね。
私は割と損をしてでもやってみたいというタイプの人間なので、自分でいつも”やってみなければわからん”とか”別に損してもいいやん。授業料や。”とか思う感じなのですが、全ての人がそういう訳ではないと思うんですよね。
それでも、決断しなくてはならない、決めなくてはならない時があると思います。
そういう時にどう気持ちをコントロールしたらいいんでしょう。
それぞれが自分の中でうまくコントロールする方法を見つけられると、チャレンジしたり、損をする可能性があっても決断することができると思うのですがやはり難しいです。
でもここで考え方として大切なことがあると思います。
例えば、学生が就職活動をして、就職先が見つかっても実際働いてみないと、その部署や支社などの環境でも働きやすさは変わるだろうし、人間関係もそれぞれだったりする訳です。”私どもの会社の◯◯支社の人間関係は非常に良好です。”とか言われても全く信憑性はないですし、逆に不安を煽ることになりますw
ですけど、学生たちは不透明な中就職先を決定して、不安な中入社式に向かう訳です。
それでも、就職先を決める、不確定要素があっても決める。こういうことの決定をどう考えるかが大切だと思います。
この決定を”選択肢の中から仕方なく決める”と考えるとその先の不安が的中した場合の乗り越え方が変わってしまうのです。ハズレを引いた。。。とか、やっぱりな。。。とかいう思考になってしまいます。
なので、ここではなぜ自分がそこの会社を選択したのかということ自体、仕方なくではなく、自分自身の価値観で選んだとちゃんと認識するべきなんじゃないかと考えます。
これこそが価値観なんだと思うのです。不安があってもその会社の魅力を感じた部分があって、その会社を選んだ。要は自分の価値観がそれを決定させた。
”くじ”だともちろんただの”くじ”ですから価値観も何もないですよね。ハズレを引きたくないという純粋な損失回避性が働くと思います。
けど就職先を決定するという部分には自分の価値観が働いたとしっかりと意識的に認識すれば、仮に就職後に人間関係の問題にぶち当たっても、会社の環境が悪いとしても乗り越えられるし、何よりその会社のいい部分に目が向くと思います。
だらだらと書いましたが、要は決定する基準は損得ではなく自分自身の価値観によって行動を決定する、決定したのだ、と認識することで損失回避性を回避し、より行動的な生活が送れるのではないかという話です。
当たり前のこと書いてるかもしれませんが、再認識してみるといいかもよ。
では!
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